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ホームムービーの日 Home Movie Day

ホームムービーの日とは?

毎年10月の第3土曜日、世界中の映像アーキビストが地域や家庭に眠る映画フィルムを上映し、その救済と保存を訴えます。

《ホームムービーの日 HMD》は、名もなきフィルムに光をあてる記念日です。世界中のフィルムアーキビストの呼びかけにより、家庭や地域に埋もれているフィルムを持ち寄って上映するイベントが、毎年この日に催されます。この日をきっかけに貴重な映像が発掘され、映画フィルムの適切な保存方法が広まりつつあります。またこの日は、ホームムービーが記録してきた20世紀という時代を再発見する絶好のチャンスでもあります。(CHMによるオフィシャル・サイトより)

・開催会場一覧(2003-2012)はこちらをご覧ください。
・HMDで上映されたフィルムの一部を映画保存協会がDVD化しています(2003-2011)。こちらをご覧ください。
・各開催地から寄せられた画像(2003-2012)はこちらです。

ホームムービーの日:家庭に眠るプライベートフィルムを持ち寄って上映する国際的企画。米国のフィルム保存専門家らの提案で2003年に始まり、日本ではNPO法人映画保存協会(東京)が普及につとめている。10年目の2012年には世界17カ国(米国・カナダ・フィンランド・ドイツ・オランダ・イタリア・フランス・ベルギー・スペイン・ブラジル・メキシコ・アルゼンチン・オーストリア・英国・タイ・フィリピン・日本)95会場が参加、国内は弘前から愛媛まで19会場で「個人的な記録映画」を上映。

375151538_42d5fe9127_m.jpg会場になるのはベルリン映画博物館、オランダ映画博物館、ロンドンのシネマ・ミュージアム、米国のパシフィック・フィルムアーカイブ、アンソロジー・フィルムアーカイブ、タイ国立フィルムアーカイブなど名だたるフィルムアーカイブから、各地の図書館、博物館、歴史協会、コミュニティシネマ、教会、お蕎麦屋さんなどなど。子どもの成長記録、今はもうない市電や古い建物、学生時代のちょっと恥ずかしい自主映画に内容不明のフィルムまで… カタカタという映写機の音と共に次々と上映される映像を、ご近所の皆さんとお喋りしながら、お茶の間感覚で楽しみませんか?

企画運営 ホームムービー・センター(本部:米国)
http://www.centerforhomemovies.org/
Official HMD website (English)

HMDによせて

■ マーティン・スコセッシ (映画監督/フィルムコレクター)

映画保存の対象を商業作品に限定する必要はありません。ホームムービーは、家族の大切な瞬間をとらえた私的記録であるだけでなく、歴史的・文化的記録としてもかけがえのないものだからです。
たとえばケネディ大統領暗殺の瞬間は、エイブラハム・ザプルーダーという一市民が撮影した8ミリフィルムに記録されていました。画家フリーダ・カーロとディエゴ・リべラの写った見事な極彩色の映像は、ニコラス・ムライの16ミリカメラによるものです。こうした貴重なフィルムが存在しなかったら、私たちの歴史の見方はどんなに違っていたことでしょう。
「ホームムービーの日」はフィルムだけでなく、それらを撮影した人々のための記念日です。フィルムに刻みこまれた記憶を大切に受け継いでいくにはどうすればいいのかもっと知りたい… そんな興味をおもちの方はぜひ、お近くの町で開かれるこの祭典にご参加ください。【無断転載禁止】

■ ジョン・ウォーターズ(映画監督)

タチの悪いホームムービーなんて、この世に存在しやしない。ホームムービーには物事の本性を暴く力が宿ってる。だからこそおっかなくもあり、面白くもあるんだ。失敗作も多いけど、時にはそれさえ芸術に姿を変える。ホームムービーは、ちょっとしたアングラ映画なんだ。やつらは世界中の屋根裏やクローゼットの中から「もう一度上映してくれ!」と叫んでる。自分自身を発見したり、家族の思い出をショービジネスにまで昇華したり… ホームムービーの日にはそんなチャンスが溢れてる。だから、いいモノ持ってるなら出し惜しみしないで、さあ、はやくみせてくれ。

FAQ

(CHMによるオフィシャル・サイトの和訳に国内向けの情報を若干追記しています)

世話人になりたい方

Q・地元で開催するには何が必要ですか?

A・会場確保のほか、映写機やスプライサーといった機材やリーダーなどの資材が必要です。自力で揃えるのが困難であれば、地元の資料館、図書館、上映団体、映画同好会、アートNPOといった団体に協力を要請してはどうでしょう。それが地域の歴史、映画制作、映画保存などに興味をもつ仲間と出会うきっかけにもなります。

Q・こんな古いフィルムを上映して大丈夫なのですか?DVDに変換して上映したほうがいいのでは?

A・確かに、縮んでいるフィルム、傷ついているフィルム、汚れているフィルムを上映するのは危険です。だからこそ各開催地には、上映前にすべてのフィルムの検査・補修(インスペクション)の徹底を呼びかけています。きちんと整備された映写機を使用して状態の良いフィルムを上映する場合でも、何らかの理由でフィルムが破損する可能性が、まったくないわけではありません。しかし、家庭に眠るフィルムが二度と上映されないまま忘れ去られ、劣化し、廃棄されてしまうリスクのほうが、映写のリスクよりずっと高いのではないかとCHMは考えています。また、実際に上映しなければ、周辺のフィルム文化(映写機の操作技術やフィルムの扱い方)を残すことなど到底不可能です。フィルム独特の画質も、映写することなくして体験できないものです。

Q・フィルムの扱いには慣れているし、映写機も持っているけれど、上映会場が見つりません。

A・会場は、光が遮断できてスクリーンを架けるスペースがあればじゅうぶんです。ちょっと頭をひねってみてください。図書館やコミュニティセンターなど、近隣に相応しい場所はありませんか?過去にはジャズ喫茶が会場になったこともあります。フィルムのかけかえの時間に注文して、呑んだり食べたりしながらのんびり鑑賞するのも悪くないですよ。こんなところで上映してみたい、と思う店舗やギャラリーなどがあったら、思い切ってオーナーに交渉してみてはどうでしょうか。地域の人々のためのイベントなのですから、営業の妨げにもなりません。

Q・8ミリ映写機で最もおすすめの機種は何ですか?

A・どの機種にも一長一短あり、おすすめ機種を1つ選ぶのは難しいのですが、一般に最高機種としてエルモの映写機(GS1200)が知られています。しかし、中古でもかなり高価です。

フィルムを傷つけないという目的において、機種選び以上に重要なのは、きちんと整備された映写機かどうかという点、そして映写技師の技量です。映写機は既に製造が中止されていて、入手できるのはすべて年代物の中古品です。映写機を購入するときには、まず消耗品である電球の種類を確認しましょう。製造中止になっているものや、製造されていても値段の高価なものがありますから注意してください。映写機にはそのほか、ダブル8(レギュラー8)専用、シングル8(スーパー8)専用、両方の規格に対応している兼用機、音声が再生できる発声映写機と再生できないサイレント映写機など違いがあります。映写スピードを変えられるかどうか、逆転映写ができるかどうかといったことも機種によって異なります。いずれにしても修理・清掃済みで、モーターの動きが安定した映写機を入手してください。そして、入手後にその映写機を整備するのは、あなたの仕事です。

FPS映写機操作講習会のテキストにメンテナンス・ガイドが含まれていますので、ご参考になさってください。

Q・世話人になるとほかの会場に参加できないの?

A・参加できます。ホームムービーの日は年に一度ですが、開催日は必ずしも当日のみとは限りません。世界同時開催という醍醐味は確かに捨てがたいのですが、2007年を例にとると、全13会場のうち4会場は別の日程で開催されています。ですので、世話人であってもほかの会場に観客/スタッフとして参加することが可能です。同じ日でも時間が異なる場合もあり、一日に複数会場に参加可能な場合もあります。

Q・ビデオやDVDは上映しないの?

A・映画保存協会は、フィルム文化の保存と継承を目指して日々活動しているので、対象メディアは消えゆく「フィルム」と考えています。しかし「オリジナル」の形状で守り残していくことの大切さはいかなる映像メディアも変わりません。世界に目を向けると、ビデオ撮影されたホームムービーを上映している会場も中にはあります。欧米の世話人は新しいメディアの保存に関するノウハウを持つ専門家が多く、収集保存施設も存在します。残念ながら、日本ではビデオのサポートはお約束できませんが、世話人の技量や会場の設備などに合わせて臨機応変に対応してください。

フィルムを提供したい方

Q・フィルムをヤフオクやイーベイで販売したいと思います。ホームムービーの相場はどれくらいですか?フィルムアーカイブは私のフィルムでも買ってくれますか?

A・ホームムービーの歴史的価値と金銭的価値は混同されがちです。時にはネットでアマチュア制作の映像が驚くほど高い値で取引されることがあります。例えば万博関連のアイテムを収集しているコレクターにとって、万博会場で撮影されたホームムービーは収集の対象になり得ますし、有名人が写っている映像であれば、ファンが飛びつくかもしれません。しかし果たしてホームムービーの相場はいかほどなのか、その答えを出すことは容易ではありません。ホームムービーの持つ歴史的・文化的価値には、はかりしれないものがあるからです。コレクター市場で売買されるフィルムの多くは、一般に広く公開されたり、ドキュメンタリーの中で二次使用されることもなく、姿を消してしまいます。ワインのように、何年か後にさらに価値があがるということもあるかもしれませんが、適切な環境に保管しておかなければ、高級ワインも単なるお酢に変わり果ててしまいます*。貴重な映像がネット・オークションに登場しても、映像アーカイブにはそれを購入するだけの資金がありません。もちろん、あなたのフィルムをどうしようと、それはあなたの自由です。でも、もしあなたのフィルムがとても大切なものであれば、それを正しく保存して未来に残すことだって大切なことです。そう思われませんか?CHMでは、非営利の映像アーカイブへのご寄贈をおすすめしています。

*古いフィルムはビネガーシンドロームという不治の病にかかってしまうことがあります。

Q・私のフィルムなんて、すごく退屈な内容です。こんなもの誰もみたくないですよね?

A・決してそんなことはありません。どこにでもいる普通の人たちが撮影したありきたりの映像に光を当てるのがHMDの役割です。レトロなファッションやヘアスタイル、閉館してしまった映画館、廃線になった市電、空き地で遊ぶ子供たちの姿、ゆったりした時間の流れなど、ほんの10年前に撮影された映像からも時代の変遷が読み取れるものです。ホームムービーは多様な分野の研究者にとって高い資料的価値を有しています。さらに一般の人にとっても、現在暮らしている地域のかつての姿を目にするというのは得難い経験です。もしあなたのホームムービーに過去の暮らしの一場面が記録されているのなら、そして、それが意図的に演出・編集されたり、営利目的で制作されたものでないなら尚更のこと、上映する価値はあまりあると思います。記憶の中では「退屈」でしかない映像も、久々にみてみるとその面白さに驚かれるかもしれません。懐かしい家族や友人の笑顔、長く訪れていない土地など、大切な何かに再会できることだってあるかもしれません。どう考えても上映しないよりは、上映したほうがいいに決まっています!

Q・どんな内容のフィルムが上映されますか?家族を誘っても大丈夫ですか?

A・老若男女を問わずお楽しみいただけるイベントです。ぜひご家族お誘い合わせの上ご参加ください。とはいえ、ほとんどの会場は持ち込まれたフィルムを上映するかたちで開催されています。場合によっては、何が写っているかわからないフィルムが当日持ち込まれることもあります。ですから、上映されるすべてのフィルムの内容が、幼いお子さんが目にして問題のないものであるという確証はありません。過去には実験的な映像の中で裸の女性に生卵を投げつける場面が登場したり、家族を撮影した作品の中でお父さんのお尻がスクリーンにあらわになったことがありました。もし何か不適切と思われる映像が上映されそうになったら、そのときはお子さんの目を覆ってあげてください。

Q・「お近くの会場へ」なんて言われても、一番近い会場も家からかなり離れています。私の地元で開催してもらうにはどうすればいいですか?

A・地元の資料館、文化財研究所、図書館、映像関連の学部のある大学、映画同好会などに問合わせてみてください。まだまだ知名度の低いイベントなので、積極的に開催を呼びかけていただけると助かります。

理想的な映像アーカイブの仕事として考えられるのは、内容を問わずホームムービーの寄贈を受け入れ、適切な保存環境を提供し、地域的・歴史的な価値を調査し、誰もが閲覧できるような環境を整えることです。しかし現実には(とくに日本では)地域のフィルムを収集・保存する活動は活発ではなく、ホームムービーを受け入れない映像アーカイブもあります。しかし、だからといってあきらめてしまっては、この現状は何も変わりません。一度あなたがお持ちのフィルムの概要(分かる範囲の内容、形状、状態、制作年など)を地元の視聴覚ライブラリーや資料館などに知らせてみてはどうでしょうか。NHKアーカイブスなど、テレビ局が古い映像を探していることも時にはあります。たとえ最初に連絡したところがホームムービーを収集していなくても、どこか相応しい団体を紹介してくれるかもしれません。

ご存知ですか?

【地域映像アーカイブ】
■ 欧米にはホームムービーを収集する地域映像アーカイブ、博物館、資料館/史料館などが数多く存在し、そうした活動は年々活発になっています。対象は市井の人々の残した映像であり、有名人の子供時代や歴史的な出来事を記録した映像だけではありません。

【フィルムは長寿メディア】
■ 今や時代遅れのメディアである映画フィルムは、新しいメディア(例えばDVD)に変換したほうが確かに鑑賞しやすくなります。しかし、未来に向けて保存していくことを考えると、オリジナルのフィルムのほうが実はずっと寿命が長いのです。

【フィルムは文化財】
■ 米国映画保存委員会が選定する「ナショナル・フィルム・レジストリー」(映画の有形文化財登録)には、『市民ケーン』『スターウォーズ』『キングコング』などの古典的名作と並んで、ホームムービーも名を連ねています。

本部 ホームムービー・センターからのメッセージ

もう随分前から一部のフィルム・アーキビストたちは、20世紀を如実に記録してきた8ミリなど小型映画の行く末を案じていました。《ホームムービーの日 HMD》は、そんな彼らが2002年に発案した記念日です。家族の思い出=フィルムが詰まった段ボール箱は家屋のどこかにしまい込まれたまま、上映されることなど滅多にありません。映写機が故障してしまったから、フィルムの状態が不安だから、あるいは単に面倒臭いから、といったことが理由です。

フィルムをDVDなど新しいメディアに変換して保存すればそれでいいという考え方もありますが、 オリジナルであるフィルムが(それだけでなく、フィルムを上映するために必要な機材も)VHSテープやDVDなど近年のいかなるメディアよりも長持ちするということは、意外と知られていません。むしろ、デジタル・メディアの寿命は半永久的なものだという誤認がまかり通っている昨今、時代遅れのフィルムはいとも簡単に捨てられてしまう運命にあります。そればかりか、フィルムといえば色褪せ、傷が走り、画面がガタガタ揺れているものであると思い込んでいる人も少なくないようです。しかしフィルム制作の映像にはフィルム独特の美しさがあり、つくりも端正で、こと鮮明な色に関しては、DVDでありのままに再現することはできない特性を備えているのです。

HMDの発案者たちは、地域や家庭に眠るフィルムのための祭典が世界規模で催される未来像を思い描いてきました。都会でも地方でも、フィルムの持ち主が地元のフィルム・アーキビストと出会い、フィルムがいかなるデジタル・メディアにも勝るものであることを学び、そして何よりも欠かせないことには、フィルムを実際にみて楽しむ場を共有するという理想の世界です。HMDは、地域の歴史や家族の思い出に光を当てる記念日です。そこでは厄介者であったはずのフィルムが宝物に転身します。同時に各地のフィルム・アーキビストにとっては、フィルムの適切な保存方法や扱い方などを解説し、その重要性を訴える晴れの舞台でもあるのです。

記念すべき第1回は2003年8月16日に開催され、大成功をおさめました。2004年8月14日、2005年8月13日、2006年8月12日、2007年8月11日、2008年10月18日と、このイベントを地元で主催するフィルム・アーキビストの数は世界規模で増加しています。

あなたも、この取り組みに参加してみませんか?

ホームムービー・センター NPO Center for Home Movies
Home Movie Day is a project of the Center for Home Movies, a registered 501(c)(3) public benefit corporation.

《ホームムービの日 HMD》を発案したのは、以下5名の映像アーキビスト協会(AMIA)の会員です。現在では非営利団体の「ホームムービー・センター」が創設され、2008年に加わった2名と共に世界中でHMDを運営しています。HMDに関わる者の多くがAMIAの会員であり、HMDは現在もAMIAの協力を得て開催されています。

スノウドン・ベッカー
MIAS, UCLA卒業
AMIA小型映画研究会創設メンバー
現アカデミー・フィルム・アーカイブ パブリックアクセス・コーディネーター

ブライアン・グレニー
L. ジェフリー・セルズニック映画保存学校卒業
AMIA地域映像アーカイブ研究会副代表
現UCLAフィルム現像所技術者

チャド・ハンター
元ジョージ・イーストマン・ハウス復元部門責任者
現アパラショップ社スタッフ

ドワイト・スワンソン
L. ジェフリー・セルズニック映画保存学校卒業
現アパラショップ社スタッフ

ケイティ・トレイナー
元ハーバード・フィルム・アーカイブ・マネージャー
L. ジェフリー・セルズニック映画保存学校卒業
現IFC Center(NY)マネージャー
サンダンス映画祭オペレーター
AMIA復元映画上映会キュレーター

アルバート・ステッグ
フリーのフィルム・アーキビスト/フィルム・コレクター
L. ジェフリー・セルズニック映画保存学校卒業
ポルデノーネ無声映画祭データベース統括者

モリー・ウィーラー
イェール大学バイネッキ図書館アーキビスト
ニューイングランド・アーキビスト・アウトリーチ委員長

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